プロフィール

高石秀之
高石工業株式会社 代表取締役
ゴム精密部品の量産事業をはじめとして、ゴム精密部品の試作・研究開発に取り組んでいる。
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感傷的なときのために

トイレ掃除その後

会社のトイレ掃除を始めたことを以前書きました。

あの頃は夏のさかりで、掃除をしているとすぐに汗が吹き出したものです。
いつのまにか季節はすぎ、今は毎日冷たい水に凍えながら、工場のトイレと事務所のトイレを一日交互に掃除しています。

昨日、当初の目標としていた100回に到達しました。
なんの見返りも求めず、みんなが気持ちよく使ってくれるといいな、と思いながら。
自分との約束というか、自己満足なんですけれど。
トイレが綺麗な会社はすごくいいことがあるっていうし。
歌にもありましたよね、そんなの。違ったっけ。

こないだ朝礼で「トイレ掃除しているって知ってました?」って聞いたら、8割方の手が上がりました。
見ていてくれたのね。

それで、ひとつだけお願いをしました。
トイレを使ったあとはきちんと水を流してください。
あとの人が気持ち良く使えるようにしてあげることは、仕事での「後工程はお客様」という言葉に通じます。ささやかだけれど、とても大事なことだと思います。

一生懸命

「今年も一生懸命がんばろう!」なんて新年の朝礼で言いました。

一生懸命とは「命がけで事に当たること。また、そのさま」という意味です。もともとは鎌倉時代の武士が先祖伝来の土地を命がけで守ったこと(一所懸命)に由来するそうです。

実は去年一年、私自身一生をかけて命をかけて取り組むべきもの、「これができたら死んでもいい」というものはなんだろう?と考えていました。

小さいころから「将来○○(例えばプロ野球選手)になるんだ!」なんて固い決意も夢もなく、今までもなかなか見当たらずに困っていました。しかし昨年末、会社での忘年会に参加して、見つけました。

それは「会社の皆さんを幸せにする」ということです。もうちょっと広く言うと、「会社のひと、その家族、関係者」ですね。

これは何年か前に作った「経営理念」にも書いてありますし、普段から言っていることです。気づいてみれば自分でも「なぁんだ」というものですが、改めて実感を伴って心から納得しました。

普段の仕事は仕事で私の思いを分かってくださってがんばって、それを離れても仲良く楽しそうにワイワイ飲んでいる人たちをみていて、私が掲げた「高石工業の人物像」にかなう、あるいはなりうる人たちはこの人たちだなあだと思いました。そして、将来の高石工業を作り出してくださる人たちはまさにこの人たちなんだなあ、と思ったのです。

私もそういう皆さんのために、いい会社にするよう、そして皆さんが働きやすい職場で、やりがいを持って仕事に取り組めるように一歩づつ前に進んでいこうと、思いを新たにしました。

この「一生懸命」は文字通り命をかけて取り組む価値があるものだと心から思っています。私たちを取り巻く世の中の環境は非常に厳しいものがありますが、私たちなら乗り越えていけるものと確信しています。 

意地を出せ

堺のサッカーナショナルトレセンに行きました。
知り合いの子供たちのサッカー大会を観戦するためです。

応援するチームの対戦相手はかなり強く、体格・技術力ともにみるからにかなりレベルが上でした。

その中で、ハーフタイムに監督さんが言った言葉が、表題です。
「技術や体格に差があるのは見てすぐわかる。でもそれで、はいどうぞ、で負けていいのか。技術がないんだったら、相手の方が強いんだったら意地を出せ。意地くらい見せてみろ」

知恵のある奴は知恵を出せ、力のある奴は力を出せ、何にもない奴は元気を出せ。
そんな言葉を思い出しました。言うは易く行うは難し、かもしれません。でも、監督さんは試合の勝ち負けよりも大事なことを教えてくれたような気がします。聞いていたこちらが厳粛な気持ちになりました。

子供達にこの言葉が将来の糧になりますように。勝ち負けを越えて、自分たちの行いを誇れる大人になりますように。

やっぱり勝って欲しかったけど...σ(^_^;)

スティーブ・ジョブズに捧ぐ・・・ような気がする

流行にはとんと疎いのですが。
iphone4sを入手しました。

すごいですね。サクサク動きます。

予約してから入荷待ちの毎日の、ウキウキした気分はなかなか味わえません。
数週間が経ち、家電量販店から 入荷しましたと連絡があった時の喜びといったら!

直ぐに駆けつけて、機種変更の手続きをしてきました。

流行に鈍感な私がこれだけワクワクするのですからAppleはすごいですね。
さらにいえば、スティーブ・ジョブズは凄い
世界中の人をワクワクさせてしまうなんて。

これだけワクワク生きた証を残せる人は素晴らしいと思います。

2005年スタンフォード大学での講演を見ました。
膵臓がんを克服して演壇に立つ姿は凛々しく、その紡ぎ出す言葉は心にジンと響きます。

"Stay hungry,Stay fool"
貪欲であれ、愚かであれ

この言葉にはやられました
言葉の持つ魔力です。
さらにいえば、ジョブズだからこの言葉に感動するのでしょう。

素晴らしい!

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安らかに

弊社の元常務が亡くなりました。

50年以上弊社のために尽くしてくださった、創業当時を知る数少ない方でした。
創業者の良き仲間として、相談者として、また二代目のよき先導者として、主に営業畑で会社の歴史を紡ぎだしてきた方でした。
私にとっても小さい時から家族ぐるみでお付き合いをいただいた方でした。

私は仕事上で時期が重なることはありませんでしたが、働き始めてからお客様から「あの人はどうしていますか」と言われることが度々ありました。
お客様が何でも相談したくなる、難しいものを相談しながらカタチにする、お客様に信頼される人でした。

引退されてからも月に一度会社に遊びにきて、楽しそうに話をして帰られました。この人は本当に会社のことが好きなんだな~、と思ったものでした。

通夜とお葬式にお手伝いをさせて頂きました。
家族葬で、という話で小さな会場でしたが、参列される方が大勢来られて、お部屋からはみ出していました。それだけ故人の人徳があり、慕われる方でした。

この方が会社の礎を築いてくださったお陰で今の会社があります。
有形無形でその遺徳は会社の中に息づいています。

先に天国に行ったOBさんたちとゆっくり昔話をしてください。
どうぞ、安らかに。

同じ志

親しくさせていただいている会社の経営計画発表会のビデオをもらったので、拝見しました。その会社は業種こそ違いますが、改善において私たちの「兄貴分」みたいな存在です。発表会の中で私の友人でもあり若い経営層のSさんが、「いい会社づくり」について発表をしていました。
 
とても良いお話だったので、一部を抜粋します。
 
『「社員がわくわくして働く会社」を作りましょう。
 
それは「社員と家族が幸せになる会社」で、
・働き甲斐があり力が出せ評価させる
・自分の成長が実感できる
・安定した収入がある
・のびのびと力を発揮できる
・お客様に親切な
そんな会社です。
 
現状はどうでしょうか?実感できていますか?不安はないですか?力を発揮できていますか。
現実には課題がありますよね。
 
目指すものや方向性があったとします。でもそのまま何もしなければ何も変わりません。
具体的にやらないと明日も明後日も変わらない。いくら志があっても、社長のよくしたいという思いだけでは何も変わらない。私たちが直接「何かを変える」という行為があるから変えられるのです。
「今までいろんなことをやったけれども結局変わってないじゃないか」という人もいます。でもそんなことを言っても何も始まりません。これからが本当の始まりです。
 
現状を冷静に見ましょう。
・納期は?
・品質は?
・人間関係は?
・あいまいさ・やりづらさは?
・教育は?


これら現場で起こる課題には「なぜそうなるのか」という理由が存在します。
その理由を探り向き合うから、やらなければいけないことが出てくるのです。
 
私たちの会社を「どうでもいい会社」と思っていませんか?
私はまだまだ未熟ですが、わが社を「技術が」「お客様にとって」「地域に」良い会社にしたい。
・やりがいのある会社
・お客様にとってもいい会社
・「・・・といえば〇〇」とお客様がイメージしてくれる会社。
・「あそこはいい会社だよね」と知り合いが言ってくれる会社。
そんな会社にしたい。
 
皆さんに働いてよかったなと思ってもらいたい。
今はぼんやりしているが、絶対これを形にしたい。
 
さらにいい状態にしていくには皆さんの協力が不可欠です。知恵と力を貸してください。』
 
 
私の思いを代弁しているかのようなお話に、ビデオを見ながら何度もグッときました。
その内容があまりに素晴らしいので、嫉妬すら感じます。
こんな若い、思いの詰まった経営層の方がいる会社はきっととても幸せな会社です。
そして、私にとっても同じ時代に同じことを考え、同じ覚悟をもった「同志」がいることを心から幸せに思います。
 

A touch of glory

山際淳司さんの著作に 「エンドレスサマー」というものがあります。

山際さんは「江夏の21球」に代表される、スポーツにおける一瞬を切り取り文章にする、稀代のスポーツノンフィクションライターでした。私は高校生のころにこの人の本が大好きでした。

 

その文章の中に、好きな言葉として「A Touch of Glory」というものがでてきます。

この言葉の意味はもう少しで栄光を手につかむその一歩手前、という瞬間のことで、そういう瞬間を取材するのが山際さんにとってのかけがえのない貴重な瞬間なのだそうです。

高校生の時に読んだきりなので、うろ覚えなのですが、確かそんな文章でした。

 

長い間忘れていた言葉を、ふとこの頃思い出します。そしてそれをわが社に当てはめると、今がその「A Touch of Glory」なのかもしれないなあ、と思います。

もう少しですごく良い会社になる。そんな予感がする。全員参加で前向きに仕事に取り組み、一人一人が成長を感じながらやりがいを感じながら成長をしていき、それが会社の成長につながる。お客様に親切に寄り添い、スピード・レスポンスでかゆい所に手が届き、研究開発面でも積極性があり、きらりと光る技術を持っている。それが実感できる会社です。祖父の創業から連綿と続く歴史の中で、今までの会社からまた一段違う会社へ脱皮する一歩手前かもしれない、と思います。

そのためにはまだまだやることがあるなあ。リーダーの心構えや取り組みが全員参加にも増して大切だなあ。手ごたえを感じるけれども満足していちゃだめだなあ、としばしば思う今日この頃です。

今月もこの「A Touch of Glory」を感じていきたいと思います。 

You'll never walk alone

TVのCMで今ときどき流れている曲があります。
東日本の復興を願うCMで、サッカー日本代表が出てくるやつです。
最後に「僕たちは一人じゃない」というメッセージが出てきます。

このCMのBGMでさりげなく流れているのが、"You'll never walk alone"という曲で、サッカー・プレミアリーグ、リヴァプールの応援歌です。


"You'll Never Walk Alone." 

"When you walk through a storm
Hold your head up high
And don't be afraid of the dark
At the end of the storm
There's a golden sky
And the sweet silver song of a lark

Walk on, through the wind
Walk on, through the rain
Though your dreams be tossed and blown
Walk on, walk on, with hope in your heart
And you'll never walk alone
You'll never walk alone

Walk on, walk on, with hope in your heart
And you'll never walk alone
You'll never walk alone"


『君は決して独りじゃない』

「嵐のなかを進むときも 顔を高く上げよう
暗闇を恐れないで
嵐のあとには晴れ渡る青空が広がっている
そして小鳥の優しい歌声が待っている

風に吹かれても 雨にうたれても 歩いていこう
たとえ夢破れたとしても
希望を胸に抱いて歩いていこう
 
君は独りぼっちじゃない
君は独りぼっちじゃないんだ」

もともとは「回転木馬」というミュージカルの劇中歌だったそうです。
確かに復興を願う応援歌にぴったりです。
多くの人の心を代弁しているように聞こえます。

以前、サッカーの試合で近くに座っていた人が
「リバプールのスタジアムで試合前にサポーターが歌っているのを聞くと、涙が出そうになる」
と言っていたのを思い出します。

この曲だったのですね。
時々忘れそうになるけれども、確かに人は決して一人で生きているわけではない。
いつかスタジアム(別にリバプールじゃなくていいです)で、多くの人と思いっきり大声で歌いたいなあ、と思っています。


東日本大震災

3月11日14時46分、宮城県沖でM9.0の地震が起きました。

 

その時私は出張中でした(大阪でも揺れたそうです)。新大阪までは新幹線が走っておりましたので、遅れながらもなんとか帰ってきました。

その後事態が明らかになるにつれ、深刻になる状況に呆然とするばかりです。大津波の映像、壊滅した街、増えていく犠牲者・行方不明者、原発のメルトダウンの危機・・・現代日本で起こっていると思えないことばかりで、目を疑います。

これから日本の経済活動自体に大きな影響を及ぼすことかと思います。今のところ弊社の事務所・工場の操業に問題はありません。しかし、仕入先様、協力会社様、お取引様には何らかの影響が出ていることが予想されます。

こんなときでも被災された方々が落ち着いて行動をされていること、暴動や略奪が起きずにスーパーにきちんと並んでいること、そこで暴利をむさぼる人がいないことがなんと素晴らしいことかと思います。それにボランティアや義捐金を始め、何かできないかと行動を起こす方々がたくさんいるのは素晴らしいです。私たちの社内でも義捐金の募金を始めました。少しだけですが、でも少しでもお役にたてればと思います。今の状況が早く落ち着き、新しい生活を始められることを願っております。

鎮魂 5時46分

1995年1月17日、阪神淡路大震災が起こりました。

弊社の大阪工場も揺れて、3階の成形機がひっくり返ったりしました。
かなり揺れたけれども、建物にはひびが入ったくらいですみました。
困ったのは中国道が寸断され、山崎工場へ行けなかったことです。
それくらいで、お客さまには最小限のご迷惑ですみました。

今日は被災地である西宮に住んでいた人と、ちょうど地震が発生した時間に待ち合わせ、出張で一緒でした。
道々「その時どうでした?」と聞いて見ました。

「突然ドーンと言う突き上げるような衝撃でした。
家の前の建物が崩れて、自衛隊も消防隊も来なかったので、付近の住民で瓦礫の山を崩すのがたいへんでした。
電気も水も水道もなく、小学校での避難生活を余儀なくされました。普段何も思わずに使っている水のありがたさを痛感しました。

家族の食糧調達のため西に向かい、武庫川を越えてコンビニで買出しをしました。戦場みたいな有様なのに一本川を越えたらものすごく普通の生活で、その違和感に戸惑いました。

いまは神戸も西宮もきれいになりました。逆にこういうことがあったからこそ復興に神戸の人が一丸となれたのでしょう。
自分自身も年数が経つと忘れてしまうけれど、生きているありがたさを噛み締めています。」

その時は嫌な思いも沢山されたでしょうけれど、それを悪く言わないのはさすがだなあ、と思いました。

今日は行きも帰りも大雪で、行きは2時間、帰りは1時間の遅れですが、震災に比べたらなんてことはありません。
私も普通に生活できることのありがたみを感じ、一日一生の気持ちで感謝して過ごしました。
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